中国は、8日から事実上の海外旅行を解禁です。中国ではこれまで、海外からの渡航者に対し、最大21日間ホテルなどでの隔離を義務付けてきましたが、8日から撤廃。入国が容易になったため、中国から海外へ行きやすくなったのです。
日系自動車メーカーの駐在員:「これで出張とかも来やすくなるのかなと思います」
空港利用者:「(隔離撤廃は)とても良い。自分で対策すれば良い。遊びに行かなくちゃ」
上海にある空港の国際線出発口には多くの人が詰め掛けていました。なかには、この日に合わせて帰国する日本人もいました。上海市で働く、井垣純さんです。
上海市在住・井垣純さん:「(Q.これがいつの陰性証明?)これがきのうの結果です」
井垣さんにとっては2年ぶりの帰国となるそうですが、不安に感じていることもあるそうです。
上海市在住・井垣純さん:「(Q.いま心配なことは?)(日本に)到着してからもう1回検査があるので、そちらの結果がどうなるかというところは到着しないと分からないところ。家族と会えてうれしい気持ちと、陰性のまま帰国できるかというところがドキドキしている」
中国が隔離措置を撤廃させた一方で、日本政府は8日から、中国からの入国者への水際対策をさらに強化しました。出国前、72時間以内に受けた検査での陰性証明書の提出の義務付けのほか、入国の際には、より精度が高い抗原定量検査やPCR検査を実施します。陽性となった場合は、原則7日間の隔離措置となります。
一方、中国では現在、新型コロナウイルスの感染者が急増。すでに6億人が感染したとも指摘されています。その影響は日本にも。医薬品を取り扱っているお店では、先月中旬頃から解熱鎮痛剤が品切れとなっています。なかには、お1人様1点のみと書かれている物もあります。中国人女性の買い物かごには、たくさん薬が入っています。その合計金額は、合計で1万8000円を超えています。
買い物に来た中国人:「(Q.何を買いましたか?)龍角散や風邪薬、あとうがい薬とか。たくさん買いました、家族が5人いるので。いま中国で感染が拡大しているので、薬が売り切れの場合もあるので、送った方が家族も安心できる」
一方、お店としては複雑な思いもあるようです。
多慶屋、医薬品売り場・水口さん:「1人の方が飲むと問題はあると思いますが、お話を聞くとご家族とかご友人に、ということもあるので、出来れば販売してあげたいと思うんですが、在庫が無い場合はご遠慮頂いています」
今月22日に春節を迎える中国。中国政府の試算では、去年のおよそ2倍となる、延べ21億人が移動するとしています。また、中国国内からの海外旅行の予約数は、前年比で6.4倍に増えたといいます。人気の行き先は、オーストラリア、タイ、日本だということです。中国からの観光客の増加に期待が高まる一方、不安な気持ちも高まっています。
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