日米の金利差が縮小する可能性が高まったことから、現在、急速に円高が進行しています。
円高で恩恵を受ける人がいる一方で、住宅ローン金利にも影響が出始めています。
■急速に円高進行 海外旅行組は「うれしい」
羽田空港では1日、海外に出国する旅行客の行列ができていました。
8月に入り、夏休みで海外旅行に向かう人が増えるなか、気になるのが「円相場」です。
先月には1ドル162円目前まで下落していましたが、急速に円高が進み、およそ4カ月半ぶりに150円を切り、1日は一時148円台をつけました。
旅行客(ハワイへ)
「(円相場は)常に意識して見ています。ちょっと前まで160円台だったので、うれしいです」
旅行客(ハワイへ)
「子どもに海外のかわいいおもちゃを買いたいなって思っていたので。1個だったのが、2個3個に増えちゃうかも」
円高で、海外旅行を少しお得に楽しめることへの期待感が高まっています。
一方で、住宅ローンの比較を行うウェブサイトはアクセスが2倍に増えたといいます。きっかけは、先月31日の金融政策決定会合です。
日銀 植田和男総裁
「賃金上昇が続くという見通しのなかで、利上げの判断になっている」
日銀は、政策金利を0~0.1%程度から0.25%程度へ引き上げることを決定しました。
■変動か固定か 来年1月「0.15%引き上げも」
利上げで影響が出るのが、住宅ローンの変動金利です。
住宅ローン比較診断サービス
モゲチェック 塩澤崇COO
「見直しをした方がいいのか。変動と固定どちらがいいのか。こういった質問が多くありますね」
固定金利の一つ「フラット35」ではおよそ1.8%なのに対し、変動金利の多くはおよそ0.4%。しかし、今後、金利の見直しが行われ、上昇する可能性が高まっています。
塩澤COO
「今、住宅ローン返済中の方は(金利見直しは)2025年の1月、ここから金利負担が増えるかなと。0.15%金利が引き上がるかなと」
実際に、1日に「日銀の利上げがございました。変動金利と固定金利で迷っています。おすすめはありますか?」という相談が来ました。
相談者は新築一戸建てを購入するために、4160万円のローンの契約を検討している40代の男性です。
この男性の場合、0.4%の変動金利で契約すると、返済期間を30年にした場合、当初は月々12万2000円ほど返済することになります。
来年の1月から金利が0.15%上昇した場合、返済額はおよそ3000円上がり、月々およそ12万5000円になります。
一方、1.8%の固定金利なら、月々の支払いはおよそ14万9000円と一定です。
総返済額は、変動金利で来年1年以降0.55%のままであれば、およそ4500万円。固定金利はおよそ5380万円。その差は800万円以上になります。
この試算を踏まえ、モゲチェックは「現時点では大幅な金利上昇の確率は高くないと考えており、固定金利より変動金利が有利となりえると想定しています」と回答しました。
男性には、返済額が抑えられる変動金利を勧めました。
住宅ローンを組むうえで、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?
塩澤COO
「1%もしくは2%上がったとしても、 家計がちゃんと回るかどうか。これに耐えられるような借入額にするというのが、まず一つ大事かなと思います」
(「グッド!モーニング」2024年8月2日放送分より)
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