日本航空がおよそ20年ぶりに刷新した国際線の新たなフラッグシップ、「A350-1000」。
先月、東京・羽田とニューヨークを結ぶ路線で就航を始めました。特徴は、およそ5年かけて開発したという客室です。
記者
「ビジネスクラスでは全室、扉付きの個室となっています」
54あるビジネスクラスの座席は扉付きの個室で、プライベートに配慮した空間に。さらに、世界で初めてヘッドフォンが要らない内蔵スピーカーを導入しました。
また、プレミアムエコノミーの座席はリクライニング機能を自動化。隣の人の顔が気にならないようパーテーションも設置しました。
そして、エコノミークラスは全席4Kモニターで、ブルートゥースの接続機能にも対応。足元のスペースを広げ、座席の角度は最初から少し倒した状態に設定しました。
価格は時期によって変わりますが、ビジネスクラスだと往復で140万円前後、エコノミークラスだと往復で35万円から40万円前後になるとしています。
日本航空がおよそ20年ぶりに国際線の“顔”を刷新した理由。それは、回復傾向にある「国際線の需要の取り込み」です。
ただ、好調なインバウンドとは裏腹に、回復が遅れているのが日本からの海外旅行客です。
去年、日本を出国した人の数は962万人で、コロナ前の半分以下に留まっています。大きな理由が、現地の「物価高」と「円安」です。
大学の卒業旅行で
「高すぎです。全てが。安いと思うものがない」
東京から新婚旅行で
「(旅行の)しやすさで言うと(1ドル)100円台になってもらうとありがたい」
日本航空は、インバウンド需要の取り込みに加えて海外旅行への機運を高め、日本からの海外旅行客の回復にも繋げたい考えです。
また、日本人旅行客を受け入れる側の海外でも…
ニューヨーク・マンハッタンにあるこちらのホテル。
運営を西武グループが受託、去年12月にリニューアル・オープンしました。
西武HD 後藤高志CEO
「これからビジネスも観光も両方のお客様を増やしていく」
西武グループは欧米の利用客を拡大するとともに、日本からの旅行客の需要も取り込みたい考えです。
政府は来年までに、日本からの海外旅行者数がコロナ前の水準を超えることを目指しています。
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